ラグビーワールドカップ2015で話題になった、五郎丸さんがキックをする時のあのポーズ、いわゆる「五郎丸ポーズ」を覚えている方も多いのではないでしょうか。
あれから8年経ちますが、脳裏に焼き付いていますね。
2015年の日本代表の活躍と五郎丸さんのポーズ、続く2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップでの日本代表の活躍によって、ラグビーという競技が日本で注目され続けていますね。
今回は、日本のラグビー界を盛り上げている五郎丸さんの「五郎丸ポーズ」について深く掘り下げていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
五郎丸ポーズの意味は?
祈っているような、集中しているような、あの独特のポーズにはどんな意味があるのでしょうか。
一連の動作は、五郎丸さんと当時日本代表チームのメンタルコーチだった、荒木香織さんが一緒に作り上げたものなのですが、実はあのポーズ自体には、特別な意味はないのだそうです。
ボールを置いてから、ボールを蹴るまでの一連の動作、そのひとつひとつに何か意味や祈りが込められていたり、願掛けや験担ぎをしている、というわけではないのです。
五郎丸ポーズはいつやるの?
「五郎丸ポーズ」はキックの場面で行われます。
ボールをグラウンドに置いた状態で行うキックは2種類あります。
・ペナルティキック
コンバージョンキックとは、トライが決まったすぐ後に行われるものです。
トライで5点、コンバージョンキックで2点入ります。
ここは何としても決めたい場面です。
トライが決まってスタジアム中が歓喜と悲鳴に沸く中、注目を一身にあつめて蹴らなければなりません。
応援しているファンは「決まってくれ!」と願い、相手チームのファンは「外してくれ!」と願う。
何千人、何万人の思いをその背中に受けて蹴らなければなりません。
ペナルティキックとは、相手チームが反則をした時に選択することができるキックです。
決まれば3点入ります。
これもコンバージョンキック同様、「決まってくれ!」「外してくれ!」という思いを一身に受けて蹴らなければなりません。
ペナルティキック3点はトライに比べれば半分以下の得点ですが、侮ることはできません。
3点差で勝つ、負ける、というのはよくあることなのです。
その非常にストレスフルな状況の中で行われるキックの際に、五郎丸さんは五郎丸ポーズを毎回、必ず行っていました。
キック前に必ず行う、つまり、ルーティンといわれる由来がここにあります。
五郎丸ポーズの「ルーティン」効果とは?
五郎丸さんは、キックを蹴る前になぜ毎回同じ動作をしたのでしょうか。
ここで言うルーティンとは、正式には「プレ・パフォーマンス・ルーティン」と言います。
プレ=前、パフォーマンス=行動・活動、ルーティン=決まり事
つまり、何かしらの行動・活動の前の決まり事
ボールを置いて蹴るまでの一連の動作は全部決まっています。
いかに正確にルーティンを行うか。
それを検証するために、メンタルコーチの荒木さんと、ボールをセットしてから蹴り終わったあとの状態までを6項目にわけ、10点満点で採点、ルーティンの精度をあげていきました。
キック前は、ただルーティンにのみ意識を集中します。
今日は調子が良さそうだ。
風が強い。風が弱い。
スタジアムでブーイングがおきてる。
スタジアムが静かだ。
なんてことは何も感じないし、何も聞こえないのだそうです。
ただルーティンのみに集中。
五郎丸さんは、キックをすることに集中するのではなく、ルーティンを行うことに集中しているのです。
ルーティンを取り入れてから、キックの成功率は80%を超えたというから、驚きの効果ですね。
五郎丸ポーズのやり方をおさらいします!
それではここで、五郎丸ポーズを含めたルーティンの一連の動きをおさらいしてみましょう。
1.蹴る位置にしゃがみ、ゴールポストを見て、ボールを二回まわしてからセットする
2.立ち上がり、後ろに、右足、左足、右足と3歩さがる。
3.左足、右足と、左に2歩動く。(ボールの位置に対し、ゴールポストへの直線から左45度の角度で入れる位置に立つ)
4.右腕をひじまで脇につけ、手のひらを前に押し出すように腕をふる
5.体のまえで手を組む(ここからがいわゆる五郎丸ポーズ)
左右の人差し指の先を合わせる。
左手の中指から小指を内側に曲げて、右手の中指から子指を軽く曲げて左手の中指から小指にのせる。
右手の中指と薬指の先はどの指とも接触せず浮いてる感じ。
右手の親指を内側に曲げて、左手の親指を、右手の親指にのせる
6.8歩の助走で蹴る
五郎丸ポーズが流行語大賞にノミネート?!
ラグビーワールドカップ2015で、優勝候補の南アフリカに勝利したことは、日本中で話題になりました。
ラグビーを知ってる人も、知らない人もラグビーに注目することになりました。
そのひとつが、五郎丸さんがキックを蹴る時に行っていたあのポーズです。
それは、「五郎丸ポーズ」と世間で呼ばれるようになり、2015年の流行語大賞にもノミネートされました。
当時を振り返って、五郎丸さんは自身に注目が集まることに「違和感があった」と語っています。
というのも、ラグビーというスポーツは誰か一人がヒーローになるのではなく、チームのひとりひとりが自分の役割を全うすることが勝利につながるスポーツなのです。
五郎丸さんひとりに注目が集まる、ということに五郎丸さんは違和感を感じてしまいます。
ラグビーをたくさんの人に知ってもらいたい、メジャーなスポーツにしたいという思いを強くもっている五郎丸さんは、その違和感を感じつつも、何かがきっかけでラグビーを好きになってくれる人がひとりでも増えてくれたら嬉しい、とメディアへも多数出演します。
その活動は、ラグビー人口を増やすこと、ラグビーファンを増やすことに良い影響を与えていることは間違いないと私は思います。
五郎丸ポーズの意味、いつやっているか、ルーティンとは、やり方、流行語大賞についてのまとめ
・五郎丸ポーズ自体に祈りなどの意味は特にない
・五郎丸ポーズはコンバージョンキックを蹴る前とペナルティキックを蹴る前に行っていた
・五郎丸ポーズという「ルーティン」を行うことでキックの成功率は驚異の80%超に
・2015年「五郎丸ポーズ」で流行語大賞にノミネートされた
合わせて読んでみてくださいね。
ゆくゆくは経営者になることを目標にしている五郎丸さんが現在どんな活動をしているのか、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
合わせてお読みくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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