ラグビーの解説などでよく出てくる「テストマッチ」。
言葉のイメージから、「テスト=検査、試験」「マッチ=試合」で、「練習試合」のような感じがしますね。
この記事では、実際の「テストマッチ」とはどのような意味で、その由来は何か。
また、2023年のテストマッチにはどのようなものがあるのか、をご紹介します。
最後までじっくりとお読みくださいね。
【ラグビー】テストマッチとは?その意味は何?
ラグビーにおいて、「テストマッチ」とは、国の代表であるナショナルチーム同士の試合のことをいいます。
つまり、「テストマッチ」とは練習試合でも、親善試合でもなく、国の代表同士がぶつかり合う真剣勝負そのものの試合のことを指すのです。
国の代表がぶつかり合う真剣勝負の試合、といえば、ワールドカップですよね。
ラグビーワールドカップは代表的なテストマッチです。
1830年頃誕生したラグビーは、その歴史の長さは190年以上にもなりますが、意外にもワールドカップの歴史は浅く、ワールドカップが初めて開催されたのは、1987年。
4年に一度行われるワールドカップは、2023年フランス大会でまだ10回目なのです。
ワールドカップ開催以前は、テストマッチとはどのような試合のことを指したのでしょうか。
そもそもラグビーのテストマッチは限られた国の間で行われてきた歴史があります。
限られた国というのは、IRFB(International Rugby Football Board)という組織に属していた8ヵ国です。
8ヵ国とは、イングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、フランス、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカです。
ラグビーは力のあるチームとそうでないチームの差があり過ぎると試合になりません。
IRFBに加盟していた8ヵ国と属していない国では、実力の差があり過ぎて、試合をすることができなかったのです。
当然、IRBFは日本代表との試合をテストマッチとはしませんでした。
そこで、日本ラグビー協会は独自に「キャップ認定試合」という仕組みを作りました。
キャップ認定試合とは、IRFBのいうテストマッチのような位置づけの試合のことです。
ラグビーでは今でもテストマッチに出場する代表選手にキャップ(帽子)を授与する伝統があります。
日本もこれにならって、国の代表として戦う試合についてはキャップを授与する試合「キャップ認定試合」としたのです。
相手チームは国の代表でなくとも、格上のケンブリッジ大学やオックスフォード大学との試合はキャップ認定試合とする一方、格下の外国の代表との試合はキャップ認定試合とはしませんでした。
アジア選手権では決勝戦のみキャップ認定試合としました。
日本で最初にキャップ認定試合(テストマッチ)として行われたのは、1930年にカナダのバンクーバーで行われた、ブリティッシュコロンビア州との試合でした。
その後、1989年に国と国との試合をテストマッチとするまで、日本独自のテストマッチに対する考え方がありました。
1987年にラグビーワールドカップが開催されたことにより、世界中のラグビーに対する環境が整備されていったと言えるかもしれません。
ラグビーワールドカップでは、実力に差がある国どうしが戦いますが、ワールドカップ以外ではこのようなことはほとんどありません。
というのも、世界のラグビーには、3段階のレベルがあり、上から、ティア1、ティア2、ティア3と分かれています。
ティア3の国がティア1の国とテストマッチが組まれることはほとんどないのです。
ティア2に属する日本もこれまではティア1の国とのテストマッチが組まれることはありませんでしたが、ラグビーワールドカップ2015で南アフリカを倒したり、ラグビーワールドカップ2019ではスコットランドやアイルランドを破ったりしたことで、世界の強い国々とのテストマッチが組まれることになりました。
これは、日本のラグビー界の発展にはとても貴重な機会と言えますね。
世界ランキングでは12位の日本ですが、これからもっともっと強くなっていくことが期待できると思います。
【ラグビー】テストマッチの由来が知りたい!
英国の自治領だった、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカなど国々が、経済などでは敵わない英国に対して、唯一対抗できるのがラグビーやクリケットなどのスポーツでした。
これらの国々が英国に対して、ラグビーやクリケットなどの力を試す場として、「テストマッチ」と呼ばれるようになりました。
【ラグビー】テストマッチ2023年に行われた試合はどれ?
リポビタンDチャレンジカップ2023として、日本で開催された試合3戦。
対トンガ、サモア、フィジー。
リポビタンDツアー2023としてイタリアで開催された1戦。
対イタリア。
ラグビーワールドカップ2023フランス大会 プール戦4戦。
対イングランド、アルゼンチン、チリ、サモア
リポビタンDチャレンジカップとは、パシフィックネーションズカップともいわれていて、環太平洋地域のティア2の国の強化を目的として、ティア1の国との実力差を縮めるために行われています。今回、日本代表は1勝2敗で成績は振るいませんでした。
しかし、ワールドカップ期間中に調子を取り戻し、成長したことが話題になりました。
ベスト8まであと少し届きませんでしたが、次回はきっと進んでくれるはず。
そう期待して応援していきたいと思います。
【ラグビー】テストマッチの意味、由来、2023年に行われた試合のまとめ
まとめです。
・ラグビー テストマッチとは国の代表同士が戦う試合のこと
・ラグビー テストマッチの由来は、英国の自治領だった国々が英国に対して、ラグビーの力を試す場(=テストマッチ)だった
・ラグビー テストマッチ2023年に行われた試合は全8試合
テストマッチに出場した選手に贈られる「キャップ」。
そこにはラグビーで重んじられる伝統がありました。
キャップについてはこちらの記事で詳しく書いていますので、合わせてお読みくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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